野菜ソムリエと管理栄養士による食と健康セミナーまとめ(アーカイブ)

野菜ソムリエによる食養生<基礎編> 心身を癒やす食事

一般的に健康食とは、玄米を主食に、自然のいのちある食材を食べる食事です。例えば旬の野菜やゴボウ、ニンジン、レンコンといった繊維質を多く含む根菜など、戦前までの日本の食事のように、手作りで「自然」を素直にありがたくいただこうというスタイルが健康的だといわれています。たんぱく質は、大豆などの植物性を主とし、動物性には、骨ごと食べる小魚や卵なども食材に加えるのが望ましいとされます。

野菜ソムリエでもある渡邉健次ブレイントレーナーは、「心身を癒す食事」を提唱しています。大事なポイントは「心が満足するものを食べる」「体を育むものを食べる」ことです。

このうち、「心が満足するもの」が3割、「体を育むもの」が7割くらいの比率するのが望ましいと、渡邉ブレイントレーナーは言います。「体を育むもの」とはビタミン、ミネラルが豊富な食事などです。

コロナ時代の食事管理。今日、何食べよう?

東洋医学では食品を、体を温める陽性食品、体を冷やす陰性食品、そのどちらでもない中庸(ちゅうよう)の食品に分けます。冷え性の人は、陰性食品を控え、陽性食品をたくさんとることが大切です。

野菜では太陽に向かって伸びる成長の早い葉菜類は陰性、地球の中心に向かって伸びる根菜類は陽性です。また、ナスやキュウリなどの夏野菜は陰性、ユリ根やレンコンなどの冬野菜は陽性です。魚介類では、カニや貝類などのあまり泳がないものは陰性、アジやイワシなど小さくてよく泳ぐもの、サンマやサバなどの流線形のものは陽性です。

このほか陰性のものには、牛乳や白砂糖、マンゴやパパイアなどのトロピカルフルーツやスイカ、ジュースやビールなどの冷たい飲み物などがあります。

温かく料理すると、陰性の食品も陽性に転じます。葉菜類はサラダではなく、いためものなどで食べましょう。また、陰性の食品には陽性のものを組み合わせて調理し、バランスをとることが大切です。

この陰と陽を併せ持った状態を、東洋医学では“太極(たいきょく)”と呼び、その状態の食品は最も体によいものと考えられています。この考え方に従うと、最もすぐれている食品は穀類になります。

野菜ソムリエの渡邉健次ブレイントレーナーは、食品の「陰」と「陽」の特性などをふまえつつ、食を通した「水昇火降」を提唱しています。

食事がカギ?一生モノのダイエット習慣を身に付けよう!

ダイエットを実行すると空腹感に悩まされたり、甘い菓子類や脂っこい料理の制限を受けるため満足感が得られないなどの問題が生じることがあります。これらの問題を解決するため、食物繊維を含む低カロリー食品や栄養補助食品、ノンカロリー甘味料を利用するのも一つの方法です。

最近、多種多様なダイエット食品が出回っていますが、ほとんど効果のないものや、かえって健康障害を引き起こすものもありますので注意が必要です。特定の食品を摂取するだけで健康的にやせることはできません。

野菜ソムリエの渡邉健次ブレイントレーナーは、現代型栄養失調の問題を指摘。ダイエットの失敗について解説しています。

お腹から元気に!発酵食品を作ってみよう

人の腸の中には善玉菌と悪玉菌が合わせて200~300種類、100兆個も棲(す)みついており、一定のバランスが保たれています。健康を守るには善玉菌、とりわけその代表格であるビフィズス菌を優勢に保つことが大切です。

ヨーグルトを食べると腸内のビフィズス菌が増えます。ビフィズス菌が作り出す乳酸や酢酸は、悪玉菌の増殖を抑えて腸内腐敗を防いだり、腸管を刺激して腸の蠕動(ぜんどう)を活発にします。便秘を抑え、腐敗産物を少なくします。つまり便通がよくなり、大便の悪臭も減って状態が改善されるのです。

野菜ソムリエの渡邉健次ブレイントレーナーは、発酵食品づくりを提案しています。

食の好みは体調とリンクしている!?健康によいものを欲する体になろう

糖分を取ると、脳内にセロトニンというホルモンが放出されて気持ちが落ち着く効果があるといわれています。どうしても甘い物を取らないとストレスがたまる、という人も多いです。

これは、「脳」「食」「健康」の3つに深い関係があることを示しています。ストレスで暴飲暴食に走る人が多いのも、このためです。

管理栄養士の藤恵子ブレイントレーナーは「食生活を変えるには、まずは脳から変えよう!」とアドバイスしています。

健康のために食事に気をつかっているのに効果が感じられないのはなぜ?

食習慣は子供のうちから身に付けることが大切です。大人になってからはなかなか直りません。家族そろって、一人分ずつ小分けにして食卓に並べるようにしましょう。主食、主菜、副菜をバランスよく取ります。三食きちんととることも重要です。

それでは、食事に気をつかっているのに不調だという人はどうでしょう?藤恵子ブレイントレーナーは、「体の滞り度をチェックしましょう」と呼び掛けています。

食欲管理はストレス管理! 体の声を聞いてムリなくダイエットしよう

失恋してやけ食いをしたり、仕事や家庭での憂さをおいしいものを食べて発散したり。私たちの食べ方は、野生動物とは違い、本来の生理的な空腹感や満腹感とは別な事柄に影響されることがよくあります。

管理栄養士の藤恵子ブレイントレーナーは「脳からの食欲管理」を提案しています。藤ブレイントレーナーは、管理栄養士養成校の助手として調理学等の実験、実習を担当。脳教育を通して食嗜好が変化し健康体質になり得ることを確信し、ブレイントレーナーに転身したプロフィールの持ち主です。

健康体質になる、めぐる体づくり

就寝直前の食事や一日2食のまとめ食いは肥満を招きやすいといわれています。最近の若者の食事は、カルシウム不足や高脂肪食など栄養のバランスが崩れているケースが多いとされています。栄養のバランスが取れた食事を一日3食規則正しく食べることが無理のないダイエットへの第一歩といえます。

肥満の予防には、摂取するエネルギーが消費量を上回らないようにすることが必要です。また、肥満の解消には、摂取するエネルギーを制限しつつ、必要な栄養素をすべて確保しなければなりません。

一日の食事例を挙げると、タンパク質は3食合計で魚1切れ、卵1個、豆腐3分の1丁、肉70グラム、糖質は1食ごとに軽めのご飯1杯を目安とします。脂質は大さじ1杯の調味油、ビタミン、ミネラル、食物繊維は毎食野菜料理を食べることで摂取し、牛乳1本と果物150グラムを取るようにします。

このような食事を一日3回規則正しく、ゆっくりとかんで食べ、積極的に体を動かせばやせることができます。

現代人はとかく食生活が乱れがち。管理栄養士の藤恵子ブレイントレーナーは、最近増えているとされる「新型栄養失調」について注意を呼び掛けています。

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