「気を補う」食材たち

漢方・薬膳の考え方のベースになっているのは、陰陽五行説です。
春の時期、「気」に関することを話題にしていますが、これも五行に基づくものです。
五行は様々なものを木・火・土・金・水の5つに当てはめて考えます。
季節で言うと、春・夏・長夏・秋・冬というように。
五臓六腑では、春と結びつくのは「肝」「胆」になります。
ここでいう「肝」は肝臓ではなく、肝という機能と考えます。
「肝」の司る機能のひとつに、「気」というものがあり、そのため、春という季節が「気」と深い関係をもつ、というふうに考えるのです。
まっすぐ立っている木を想像してみてください。前のめりになったり、後ろに反り返ったりしていると、根っこの部分が怪しくなったり、枝が落ちたり、見た目だけでも危険ですね。
人間の体も同じく、まっすぐに立っている状態が保つために、「気もち」が重要ですね。
ですから、食材でも、足りないものを補う「補気」や、いらない悪い気を出す「理気」が必要になってきます。
補気にいいのは、根っこをしっかりとさせてくれる、根菜、穀物など。豆類などもいいですね。
理気には香りがあるものを。しそ、セロリ、香菜、ジャスミン、みかんなど香りで風が通るようなものがお勧めです。
ちょっとした知識で結構ですので、覚えておくと自然に食生活を正すだけで健康になれます。
ただ、人によって状況はかなり違います。薬膳とは、その人に合わせた御膳を出すことが基本ですので、まずは、ご自分の身体の状態と把握する、それも忘れないで下さいね!