何時間睡眠が一番脳の生産性をあげるのか…ワシントン州立大学が解明⁉

健康にとって最も大事なのは、「食生活」「運動」「ストレスケア」と言われます。しかし、この3つと並んで大事な第4の要素を忘れてはいけません。それは、「睡眠」です。睡眠は脳や体を休ませるための必須のプロセス。健康はもとより、仕事を効率よく進めうえでもカギを握ります。質の良い睡眠を十分にとることで、集中力・注意力が高まり、創造性を発揮しやすくなります。


「6時間睡眠」でもミスが増える

米国ワシントン州立大学のハンス・ヴァン・ドンゲン教授は、睡眠時間の長さと、作業のミスの多さの関係を調べる実験を行いました。睡眠時間が「0時間」「4時間」「6時間」「8時間」のグループを比較したところ、8時間の人が最もミスが少ないという結果が出ました。

調査によると、0時間睡眠(徹夜)の人は実験2日目にミスが5倍に増えました。4時睡眠の人は6日目にミスが5倍に、6時間睡眠の人も10日後に5倍になりました。一方で、8時間睡眠の人は実験期間中、ミスの頻度に大きな変化が見られませんでした。

一般的には「睡眠は6時間で十分」と考えている人も多いようですが、8時間睡眠の人に比べると、注意力は落ちることを示しています。


集中力や記憶力、そして免疫力に影響
睡眠は、日々の疲れをとるために不可欠です。睡眠不足が続くと、集中力や記憶力を制御する脳の前頭葉の働きが鈍くなります。さらに、免疫力を低下させ、風邪をはじめとしたさまざまな病気にかかりやすくなると言われています。

ナポレオンは3時間しか眠らなかったと伝えられていますが、極めて例外的存在です。一般の人だと、訓練してもせいぜいで4、5時間止まりだと言われています。

ストレスがたまると精神的に緊張し、それを夜まで持ち越すと不眠症になるとされます。24時間社会になり、自然のリズムに反して働かなければならない人も増えました。そのズレで不眠になる場合もあります。


重大な事故にもつながる?
睡眠不足は注意力を低下させ、様々な事故のリスクを高めます。海外の調査・研究では、スペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故(1986年)などの重大事故は、関係者の睡眠不足が原因の一つだったという報告も出されています。

厚生労働省所管の独立行政法人、岩手産業保健推進センターが2005年、岩手県内の製造業・建設業で働く2200人を対象に調査を行ったところ、「仕事中、眠気のためにミスを起こしたことはあるか」との質問に、23・9%が「ある」と回答ました。「ミスを起こしそうになったことがあるか」との問いには、44・8%が「ある」と答えました。

また、過去1か月間の平均睡眠時間は「6時間」が最も多く34.6%。次いで「7時間」34.3%、「8時間」14.1%でした。「昼間に眠気を感じることがあるか」との設問では、「全くなかった」はわずか8.4%で、ほとんどの人が寝不足を訴えました。事故や災害の防止はもちろん、働き方改革の観点からも、十分な睡眠の確保に取り組みたいものです。

 

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