春の薬膳・気をつけるポイント

すっかり春らしい日が続くようになり、街角ではそろそろ早咲きの桜も見られる頃になりました。
世間には陽気が溢れてきますので、五行の「肝」の働きが活発になってきます。
肝は気を司る重要な存在。気の持つ推動、固摂、温煦、防御、気化の作用がうまく働くのは、肝がうまく機能しているからと考えます。
肝と相克関係にあるのは「脾」ですので、春の陽気に誘われて、肝が活発になると、脾胃が影響をうけることになります。消化が悪くなったり、胃もたれがあったりすることが多いのは、季節とも関係があるのですね。
そんな時期、食生活ではどんな事に気をつけていけばいいかのお話をしましょう。
まず、先ほどの話のように、脾胃をいたわる自然の甘みを。
穀類、根菜は、噛みしめるとほんのり甘い味が感じられますね。春キャベツ、たけのこなど旬の食材を摂ることで、自然の生きるエネルギーをもらうことも出来ます。

また、冬眠から覚めた動物がまずする「解毒」を意識して、苦味のある野菜を。
山菜やセロリ、菊花などは噛みしめると苦味がありますね。
また、意外に思われるかもしれませんが、春の味である「酸味」を摂り過ぎないようにと言われています。kれは、春の持つ「生発の気」を収斂作用が妨げてしまう、という考えからです。
薬膳は五行の関係のバランスを取ることも重要な要素なんですね!