冬の邪は寒邪
陰陽五行説では、世の中のさまざまなものを、木火土金水の五行に当てはめて考えます。
季節、色、五臓六腑、感情、食物…
それによって、季節をうまく乗り切り、愉しみながら長生きする「養生」の方法を伝えているのです。
冬は五行の「水」に当たる季節です。
五臓では「腎」、六腑では膀胱。
そして、色は「黒」になります。
この時期、身体に入って来る「邪」は「寒邪」です。
冬というと、「風邪」を想像しますが、実は風邪は春に分類されます。
そういえば、立春を迎える頃、風邪のピークのニュースが流れることが多いかもしれません!
冬に入って来る寒邪。
首の後ろや、おへその裏側、足先などから容赦なく身体に入り込んできます。邪ですから、身体に入り込んでくると、悪さをしたがります。正気がしっかりしている時はいいのですが、気力体力共に沈んでいる時には、あっけなく影響を受けてしまいますね。
そんな憎たらしい寒邪対策にはどうしたらいいのでしょう?
まず、入らないように守ること。
不用意な露出や薄着で、肌を外気に晒すのはやめましょう。すぐに寒邪が入り込んでしまいます。また、必要以上に人ごみに出かけないこと。寒くなくても、世の中に出回る邪が、つけいる隙を狙っているかも。人ごみで疲れてしまうことも、体力を落とす原因にもなります。油断大敵なのです!
それと同時に、身体を温めてあげることも大事です。
邪が入りやすい首、足首、腰は特に守ってあげて。
おこもりしがちな冬だから、食材の助けを借りて、芯から温まるのもいいでしょう。冷えるときには、シナモンが抜群の効果。お茶にしたり、お菓子にしたり、楽しめますね。葱や生姜、もち米などもいいでしょう。肉では羊肉が一番身体を温めると言われています。ジンギスカンが北海道で人気なのも、ナットクですね!羊肉はスープにしても食べやすいですし、ほっこりすること間違いなしです♪
寒邪を受け入れてしまうかどうかは、自分の生活次第なのかもしれません。上手に冬の食材と付き合って、寒邪に負けない生活をしたいものです。