あの飲み物を薬膳的に見ると…

薬膳というと生薬を使うとか薬臭い?というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
実は薬膳は、考え方、処方という位置づけなので、その道具として生薬を使うことがありますが、実はごく普通の肉や魚、野菜も素材として使われており、食べ物をどう捉え、その意味を知るかがとても重要なのです。
例えば、私たちの生活の中で、コーヒーや紅茶はとても身近なものですが、これも薬膳として考えることが出来ます。今日はちょっと意外に感じられる、コーヒーと紅茶の薬膳的な意味についてお話しましょう。

コーヒーは五味が苦、五性は平、帰経は肺、心です。心に作用しますので、いわゆる心明の不調に効果があります。わけもない不安や緊張を和らげリラックスさせ、眠気をさますなど、心身をシャキッとさせる効果があります。帰経が肺ですので、全身の水分調節にも作用しますので、二日酔いやむくみにも効果がある場合があります。
ただ、平性で温める作用はないので、冬場に飲み過ぎると、必要以上に身体を冷ましてしまうかも。そんな時は、桂皮(シナモン)コーヒーにしてみるといいですね。お腹を温めてくれます。
紅茶は五味が甘、苦。五性は温、帰経は心、肺です。
コーヒーと違い、五性が温なので、温まりたいときはこちらがお勧めです。
肺にも作用しますので、潤しながらも余分な水分を調節するという意味合いで、さまざまな素材と組み合わせ、美肌茶として使われることも多いです。心にも作用し、心を落ち着かせる要素もあります。
ティーブレイク、アフタヌーンティー、コーヒーや紅茶を摂る休憩をすることで、気持ちを落ち着かせ、冷製な判断や会話ができるようにする…決して休憩のみではない効果がありますね!