お風呂派?シャワー派?どちらが熟睡できる?【解説動画あり】

皆さんは、夜、お風呂派でしょうか?あるいは、シャワー派でしょうか?季節によって使い分ける方もいれば、そもそもマンションで十分なバスタブがなくシャワーで済ませている人も多いと思います。LINEリサーチ」によると、全体的にはお風呂派とシャワー派はほぼ半々ですが、年代別にみると、20代では64%もの方がシャワー派です。

実は、このグラフと似たグラフがあります。それは不眠症の疑いがある割合を表すグラフです。どちらも20代が一番多く、次いで30代といった形になっています。もちろんお風呂派?シャワー派?だけが密接に関係しているわけではありませんが、こんな研究もあるのです。

 

 


■熊本保健科学大学の研究

熊本保健科学大学では、シャワー派の学生18名に2週間実験(1)を行いました。具体的には、毎晩41℃のお風呂に10分間入浴してもらい、起床時の主幹的評価、日中の作業効率、を調査しました。その結果、実験前のシャワー派の時に比べてお風呂派に変更した後は、熟睡感、疲労回復感寝起きの軽快感において一定の効果が確認されました。


■なぜお風呂派の方がいいのか?

入眠メカニズムの1つとして、抹消血管が拡張し血流量の増加によって、身体の中心の熱が皮膚から放熱され、深部体温が低下することが(2)、関係があると言われています。シャワーだけでなく、お風呂につかることで、しっかりと抹消血管を温めて入眠の流れを作ることができたことが、このような結果につながったのかと思われます。


■お風呂以上の効果がある方法

さらにこの熊本健康科学大学の研究では、入浴後に断熱材で身体を30分保温するとどうなるのかも実験しています。こちらも先ほどのお風呂派と同じく、シャワー派の時に比べて、熟睡感、疲労回復感寝起きの軽快感において一定の効果が確認され、さらに、寝起きの軽快感に関しては、保温した方がさらに効果が確認されました。


シャワー派の皆さんも、睡眠で悩まれていたら、お休み前にお風呂に入ることを自分で試してみてください♪

(1)シャワー浴からバスタブ浴への行動変容が睡眠と作業効率に及ぼす効果について「日温気物医誌第 78 4 2015 10 月」

(2)<論文>睡眠前の体温変動が入眠に及ぼす影響(一般)生涯学習研究と実践 : 北海道浅井学園大学生涯学習研究所研究紀要