薬膳の考えは、ゆるやかに

今、生活の中で薬膳を取り入れようと言う方が増えているそうです。
嬉しいことですね!
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こうして薬膳の話を書いておりますと、どうしても「良し悪し」や「偏り」についての話を避けずにはいられません。
といいますのは、日本人はとても几帳面で、真面目な人種。
良く言えば一途、悪く言えば融通がきかないとも言われています。
なので、「これがいい」という事を聞くと、徹底的に実行します。
たとえば、きゅうりやトマトは身体を冷やすから、冬は食べちゃいけない!と思ったりして、頑としてトマトソースを食べないとおっしゃる方も。
いえいえ、薬膳はそういうことを奨励しているのではありません。
薬膳のお話の中では、「こういうものを多くとったほうが身体にいいですよ」というニュアンスでお話をしています。英語でいうとmore better。一部の禁忌はあるものの、~してはいけないのではなく、~したほうがいいという考え方です。
例えば、食べ物は熱すると性質が変わるという考え方をしますので、
熱を加えればいいのです。生をNGとするのではなく、生で食べ過ぎると冷えますよ、という自然の理を伝えているだけなのです。
ストイックに突き詰めるのではなく、バランスを取ることを考える。
あるものを食べ過ぎたら、調節していこうという気持ち。
そこから、自らの「健康」について関心が向いてくるのではないでしょうか。
これから薬膳を取り入れようと思う方には、ぜひ身に着けて欲しい考え方です。